お知らせ令和7年度年頭あいさつについて

 明けましておめでとうございます。

 はじめに、介護・福祉・保育サービスの提供や地域福祉の最前線での相談・支援など、日夜御奮闘いただいている皆さまに深く感謝を申し上げます。

 昨年は、元日早々能登半島地震が発生し、9月には同じ地域を洪水が襲いました。市町村社会福祉協議会や社会福祉法人・福祉施設など福祉関係者は、災害ボランティアセンター支援やDWAT活動などを通じて、厳しい環境の中、多くの方々の生活を支えられました。改めて心から感謝と敬意を表します。また、私たちは、コロナ禍や相次いだ災害を通じて、生命の尊さ、日常のあたりまえの暮らしや人と人のつながりの有り難さを再認識しました。京都府社会福祉協議会においても、災害発生が頻発化、激甚化する中、改めて災害福祉支援の重要性を噛みしめ、「備えよ、常に」のとおり平時からしっかり備えてまいりたいと考えております。

 さて、世界を見渡しますと、戦争による国際秩序・安全保障の不安定化やグローバルな社会経済システムの混乱が進んでおりますし、我が国をみても、これらの影響を大きく受けるとともに、人口減少や少子高齢化、地域社会の衰退といった課題も深刻化しています。また最近の物価高騰なども相まって、高齢者、障害者、ひとり親家庭など社会的に弱い立場にある方々が特に大きな影響を受けているという実態が浮き彫りになりました。コロナ禍を経て、生活困窮や孤独・孤立等、様々な地域課題が顕在化していますが、つながりを紡ぎ直し、一人ひとりが大切にされ、支え合いながら誰もが安心して生活できる社会をつくるような取り組みがますます重要となっています。

 京都府社会福祉協議会におきましては、令和7年度から新たにスタートさせる「第6次中期計画」に基づき、「つながりをいかして、だれもが尊厳をもっていきることのできる社会をつくる」という基本理念により、目指すべき社会に向かって、住民主体の原則により、時代の変化に立ち向かい、行政や地域福祉を進める住民・団体・施設と連携協働し、支える人と組織を支え、京都府らしい福祉の地域づくりを進めてまいります。

 今後とも、行政や市町村社会福祉協議会、民生委員・児童委員、社会福祉法人・福祉施設、当事者団体、福祉関係団体、ボランティアを始め多様な分野の方々との連携を一層深めて、誰一人取り残されない地域共生社会の実現を目指して取り組んでまいりますので、引き続き御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。

 本年の干支は、にあたります。干支の「乙」は草花が大きくなること、変化を表し、「巳」は、復活と再生、成長を意味します。厳しい社会環境にあっても、皆さまとともに進めてきた社会福祉活動をさらに進め、全ての人たちにいきわたる年にしていきたいと願っています。

 皆さまにとりまして、本年が素晴らしい一年となりますことを心からお祈り申し上げ、新年の御挨拶といたします。

2025年1月1日

京都府社会福祉協議会 会長 小畑英明