訪問活動を通じて利用者の状況を継続的に把握し、さまざまな依頼に応える活動を展開しています。
活気あふれる月1の定例会きめ細やかな情報共有
1999年4月結成のボランティアグループ「ぴんぽ~ん」は、同年に京田辺市社協が開催した「ボランティア入門講座」の受講者が立ち上げた団体です。現在は、個人宅への訪問ボランティアに留まらず、お年寄りや障がいをもつ人が、暮らしの中で困っていても公的なサービスの対象とならないような困りごとに応える活動をしています。
毎月第1火曜日に例会を開催。最初に各メンバーが、前月の活動を報告しあいます。「老人会の遠足に男性2名で付き添いました。トイレ介助の必要そうな女性がおられたため、男女ペアで行ったほうが良かったかも」など報告内容は具体的で、次に活かせるものばかりです。「あの方は最近足が弱ってきたから、車の乗り降りのときも最後まで目を離さないで」といったアドバイスもあり、支援している方の状況を継続的に把握していることもわかります。例会には社協の担当者も必ず同席して、情報を共有しています。終始にぎやかな例会は、普段は活動で忙しいメンバーの貴重な顔合わせと交流の場となっており、「ぴんぽ~ん」の活動が15年以上も活発に続いている秘訣のようです。「このグループの特徴はメンバー間のゆるやかで温かなつながり」と代表の服部卯之輔さんは言います。
多岐にわたる依頼メンバーの特技や経験を生かして調整
「ぴんぽ~ん」への活動依頼は、市社協が窓口となって内容を聞き取りますが、実際にその依頼を受けるかどうか、誰が担当するのかは、メンバーが例会で話し合って決定します。依頼の中にはプロの業者でないと難しい屋根の修繕など、ボランティアで行うのは適切ではないものもあるためです。話し合いの上、できないと判断した場合は、社協の担当者が他の機関やサービスに繋ぐといった対応をしているそうです。
2014年度の活動は、「家庭訪問による話し相手」、「囲碁・将棋の相手」、「通院介助」、「施設行事(ショッピング・カラオケ)への参加」等、多岐に及んでいます。例年12月には「クリスマス会にサンタの格好で来てほしい」といった子育てサークルからの依頼もあり、対象を限定せず幅広く依頼を引き受けています。「ぴんぽ~ん」に10年以上活動を依頼している高齢者施設「洛南寮」のスタッフに感想を聞いてみると、「現場は常に忙しく、利用者さんが誰かと話したそうにしていても、職員にはゆっくり話を聞く余裕がほとんどない。ぴんぽ~んの皆さんに助けられています」と、施設のスタッフにも喜ばれていることが伝わってきました。