日常生活に支障があって支援を希望する利用会員さんに、同じ地域の住民である協力会員さんがサービスを提供し、その生活を支える「フレンドリーサポート事業」が喜ばれています。
“きめ細かな住民ニーズ”に応えるサービスを提供
庭の手入れが一人でできにくくなってきた、洗濯物を二階に持ってあがるのは大変…。そんな日常の“ちょっとした困りごと”を、同じ住民がお手伝いする所がこの事業の最大の特徴です。公的な制度では利用できないお年寄りや障がいをもつ人、産前産後の方、ケガなどにより日常生活が困難な方など、何らかの援助を必要とする住民に、同じ地域の協力会員が家事援助や外出の付き添い、庭の草引き、掃除や洗濯といったきめ細かな住民ニーズに応える仕組みです。
住民同士が会員になり社協がこれをサポート
協力会員になるためには、特別な資格は必要ありません。活動後に協力会員さんには、実費弁償費が支払われます。協力会員さんは、「協力できる内容」、「都合のよい時間帯」などを予め登録しておくので、希望する範囲で活動することができます。また、利用にあたっては社協の担当者が事前に訪問して、お話を伺うようにしています。
利用会員の瀬越そよ子さんは、「依頼する時はまず社協の担当者が聞き取りに来てくれるので安心。当日は協力会員さんが柔軟に対応してくれるし、一人暮らしには助かります」と笑顔で話してくれました。
協力会員は約3倍に「地域への恩返し」の心で
初年度に開催した協力会員養成講座には17人の参加がありましたが、登録者は元民生委員や送迎ボランティア経験者など4人に留まりました。活動に関心はあるものの、「いざ活動」となるとなかなか集まりません。町社協ではチラシ配布を強化したり、先輩協力会員が養成講座で体験談を話す機会を設けたりするなどPRを続けました。その甲斐あって、「何か役に立ちたい」と考える人たちに徐々に浸透し始め、問い合わせも増え、登録者数は14人にまで増加しました。
協力会員の吉川俊治さんは、病院の送迎ボランティアが縁で協力会員に登録しました。鉄工所勤務時代の先輩だった横田勝夫さんを誘い、「地域に恩返しを」と、ともに精力的に活動されています。