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令和4年度 事業報告

1.総 括    

【コロナウイルス感染事例を経験して】

第6波の下げ止まりに警戒しながら新年度を迎え、7月には第7波が再来し、その渦中に介護事業所での感染事例が発生しました。積極的疫学検査に山城南保健所の的確な助言指導を受け、感染対処方針を見直し、職員体制を確保して猛暑の中、早期の感染拡大収束と業務継続に全力で臨みました。非日常が日常となり、職員が感染リスクを背負いながら業務と生活を維持することが想像以上に過酷であったリアルタイムの経験は、一人ひとりの命に直結した社会福祉協議会の任務を組織として考え、人権尊重の視点からも捉えなおすことができたと考えます。5月8日以降感染症の位置づけ変更後も新規感染者、重症者数の漸増を注意深く見守り、「やっている」と「やれている」の違いを意識した感染対策を続行していきます。

【地域福祉活動の方向性づくり】

今年度は第3期地域福祉活動計画の策定年にあたり、地域代表、教育、子育て、民生児童委員、ボランティアなど多様な分野から策定委員会を立ち上げ、住民アンケートや地域福祉懇談会を全地区で開催させていただきました。多くの方に共通していた"住み続けてきた愛着のある地域での自分らしい暮らし"を互いに問いかけあい、健康、介護予防、子育て、買い物など関心のある分野へ参加を広げながら地域づくりを進めていくために、住民にわかりやすい表記にこだわり計画冊子を作成しました。次年度からの事業計画、評価を事業報告に反映させていきます。

【コロナ渦がつないだもの、これからつないでいくものの見える化】

人口減少やコロナ渦の影響で生活不安を抱える人が増加しています。その人に必要な情報や支援を適切につなぐため、4部門制で連携しあう事業推進体制を試行し、住民に見やすい広報紙づくり、思いを汲み取るアウトリーチ、つながりをさらに広げるボランティア活動や福祉体験、支えあい講座などの新規事業に積極的に取り組み、住民への地域福祉への関心を広げました。

生活相談事例では、生活困窮者世帯へのフードドライブ活動も始まり、京都府、京都府社協、役場等とのネットワークを構築しながら8050問題などの課題に取り組んでおります。終末期、精神障害など分野の異なる混在する課題事例も増加してきており、重層的な支援体制の早期整備を行政に働きかけ、自分ごととして住民の参加支援を得た体制構築をさらに図っていきたいと思います。

【5年後、10年度、その後のビジョンに向けて】

 コロナ禍、超高齢化等の影響で、日中介護を中心とする通所介護事業の利用者、回数ともに減少し、財政面においても10パーセントの減収となりました。運営面では水道光熱費や食材料等の高騰が続く中、コロナ感染事例への対応人件費の増もあり、居宅介護支援事業、訪問入浴介護事業への人件費繰入が今年度は困難となりましたが、人生100年時代を見据え、住み慣れた地域で安心して暮らすことを支援する介護事業所として、生活背景やその人らしさを受け止めることのできる人材育成を目標に、高いモチベーションで業務に臨めるためのポジティブフィードバック、さらに向上するために自身の課題を分析するスキルを身につけるネガティブフィードバックの二つの方向性で研修に取り組みました。

令和4年度事業報告(総括).pdf